長くて難しいパスワードを覚える時代は終わりました。シングルサインオンの登場によって、サーバー管理者やサーバー所有者はデータやユーザー情報の安全性を保ったまま、ユーザー認証をサードパーティのシステムに頼れるようになりました。シングルサインオンは、1つのアカウントで異なるサービスにログインできるという点で、ユーザーにとってのメリットもあります。もちろんSSOを利用する際には、マスターアカウントにセキュリティ対策を追加することが、データを確実に保護するために重要になります。
memoQでは、バージョン9.5からシングルサインオンに対応しています。まだご存じでない方は、こちらからご確認いただけます。memoQ serverをご利用のお客様で、すでにOIDCベースのログインを使用されている場合も、SSOの新機能をご利用いただけます。
セキュリティの強化とサインオンの高速化
memoQ serverでOIDCベースの認証がセットアップされている場合、ユーザーに固有のURLを提供するだけでログインさせることができ、ネイティブのmemoQユーザーでなくてもユーザー独りでログインできます。この場合、どのグループにも属さない無効なユーザーが新たに作成されます。そのためユーザー管理者は、誰が承認済みなのか、誰が新しいユーザーなのかを把握することが難しい場合がありました。
9.9リリースでは、サーバー管理者がこのような新しいユーザーを識別して管理できるように、SSOに関する刷新がmemoQWebに導入されています。
新しいOIDCプロバイダー：OneLogin
OneLoginが新たなOIDCプロバイダーとしてmemoQでサポートされます。すでに組織内でOneLoginを認証に使用している場合は、OIDCプロバイダーのリストからOneLoginを選択して構成し、OneLoginアカウントを使ってmemoQ serverにもアクセスできるようになりました。
新しいユーザーをメールで通知＆新しい承認プロセスを導入
新しいユーザーがSSOでログインすると、そのユーザーには自動的に「保留中」というステータスが与えられます。セキュリティを強化するために、memoQでの作業を開始する前に、このような新しいユーザーを有効にする必要があります。また、そのようなユーザーをより早く、より簡単に承認するために、この機能にメール通知を追加しました。あるユーザーがOIDCベースのアカウントを使ってサインインすると、そのユーザーに関する自動メールがサーバー管理者に届き、そのユーザーを有効にするか拒否するかを選択できます。
拒否されたユーザーは、同じSSOアカウントでは新しいmemoQユーザーを作成できません。ただし、誤ってユーザーを拒否してしまった場合は、いつでもユーザー管理ダッシュボードに戻って選択を変更できます。これらの新機能を使うと、ユーザーが最初にログインを要求した瞬間から、簡単にユーザーを把握できます。
ユーザーのステータスは、一言で言えば次のように説明できます。
- 有効：このユーザーはサーバー管理者によって承認されており、サーバー上のプロジェクトへのアクセス権を持っています。
- 無効：ログインは無効になっていますが、ユーザーアカウントとグループメンバーシップは維持されています。
- 保留中：このユーザーはSSOでログオンしている状態で、サーバー管理者が承認するか拒否するかを決めなければなりません。
- 削除済み：このユーザーは削除されており、すべてのアクセス権を失っています。
- 拒否済み：このユーザーは拒否されおり、同じアカウントでは再び新しいユーザーを作成できません。
改善はこれだけではありません。OIDCユーザーでもリソースAPIを利用できるようになりました。
ユーザー管理の変更
お客様が望み、必要としている機能を理解するためのユーザーフィードバックは、新しいSSO機能の開発だけでなく、memoQWebのUIのさらなる改善においても、これまでになく重要なものになっています。
ユーザーダッシュボードにすべてのユーザー（OIDCを利用するユーザーを含む）が表示されるようになりました。さらに、選択したユーザーだけのリスト、または一度にすべてのユーザーのリストを.csvファイルとしてエクスポートできるようになりました。またフィルタリングオプションも改善され、既存のフィルタに加えて、ユーザータイプに基づいてユーザーをフィルタリングできるようになりました。
memoQ 9.9が追求するのは、ユーザーが本当に必要とする機能です。新しいSSO機能はもちろん、セキュリティの強化（＝安心感）もサーバー管理者のために改善された機能です。新しいバージョンを今すぐダウンロードしてお試しください！
